⚡ 物理の完全解説
よくある誤解
よくある誤解: 力がなければ物体は止まる。
真実: ニュートンの第一法則(慣性の法則):力がなければ物体は現在の状態を維持します。地球上で物体が止まるのは摩擦力という力が作用しているためです。
先に学ぶこと
- 基礎代数(方程式・単位変換)
- ベクトル基礎(任意)
1. 力(Force)
力は物体の形や運動状態を変化させる原因です。力は大きさと方向を持つベクトルです。
力の単位:ニュートン(N)
- 1 N = 質量1 kgの物体に加速度1 m/s²を生じさせる力
- 地球上での重力:\(F_g = mg\)(g = 9.8 m/s²)
- 重力:地球が物体を引く力。\(W = mg\)
- 弾性力:変形した物体が元に戻ろうとする力。フックの法則:\(F = kx\)
- 摩擦力:接触面間で運動を妨げる力。\(f = \mu N\)
- 垂直抗力:面から物体を垂直に押す力
2. ニュートンの運動法則 共通テスト
第1法則 — 慣性の法則
外部から合力が働かなければ、静止した物体は静止し続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。
- 慣性:物体が現在の運動状態を保持しようとする性質
- 慣性は質量に比例:質量が大きいほど慣性が大きい
- 例:バスが急発進すると乗客が後ろに倒れる
第2法則 — 加速度の法則
\[ F = ma \]
F:合力(N)、m:質量(kg)、a:加速度(m/s²)
例題:質量5 kgの物体に20 Nの力が作用するとき加速度は?
\(a = \dfrac{F}{m} = \dfrac{20}{5} = 4 \text{ m/s}^2\)
第3法則 — 作用・反作用の法則
物体AがBに力(作用)を加えると、BもAに大きさが等しく方向が反対の力(反作用)を加える。
- 作用と反作用は同時に発生し、異なる物体に作用する
- 例:ロケットが気体を後ろに噴射(作用)→ ロケットが前進(反作用)
3. 運動の表し方
等加速度運動の公式 共通テスト
\[ v = v_0 + at \]
\[ s = v_0 t + \frac{1}{2}at^2 \]
\[ v^2 = v_0^2 + 2as \]
自由落下
空気抵抗を無視すると、地球表面付近ではすべての物体が同じ加速度で落下する。
\[ g = 9.8 \text{ m/s}^2 \]
4. エネルギー
運動エネルギー: \(E_k = \dfrac{1}{2}mv^2\)
重力による位置エネルギー: \(E_p = mgh\)
重力による位置エネルギー: \(E_p = mgh\)
力学的エネルギー保存の法則
\[ E_k + E_p = \text{一定} \]
摩擦がなければ、運動エネルギーと位置エネルギーの和は常に一定。
5. 波動
\[ v = f\lambda \]
v:波の速度(m/s)、f:振動数(Hz)、λ:波長(m)
- 横波:振動方向と進行方向が垂直。例:光、水面波
- 縦波:振動方向と進行方向が平行。例:音
- 音速:空気中約340 m/s(15°C)
- 光速:真空中 \(c = 3 \times 10^8\) m/s
6. 電気
オームの法則
\[ V = IR \]
V:電圧(V)、I:電流(A)、R:抵抗(Ω)
直列接続: \(R_{合} = R_1 + R_2 + \cdots\)
並列接続: \(\dfrac{1}{R_{合}} = \dfrac{1}{R_1} + \dfrac{1}{R_2} + \cdots\)
電力: \(P = VI = I^2 R = \dfrac{V^2}{R}\)
並列接続: \(\dfrac{1}{R_{合}} = \dfrac{1}{R_1} + \dfrac{1}{R_2} + \cdots\)
電力: \(P = VI = I^2 R = \dfrac{V^2}{R}\)
7. 練習問題
- 質量3 kgの物体に18 Nの力が作用するとき、加速度は何 m/s² か。
- 初速度0から5秒後に速度25 m/sになった。加速度と5秒間の移動距離は?
- 電圧12 V、抵抗4 Ωの回路の電流と消費電力は?
答え
- \(a = 18/3 = 6 \text{ m/s}^2\)
- \(a = 5 \text{ m/s}^2\)、\(s = \dfrac{1}{2} \times 5 \times 25 = 62.5 \text{ m}\)
- \(I = 3 \text{ A}\)、\(P = 12 \times 3 = 36 \text{ W}\)
試験直前 5分チェックリスト
- F=ma 単位確認(N=kg·m/s²)
- 等加速度運動の4公式(未知変数を先に確認)
- 力学的エネルギー保存(摩擦なし: KE+PE=一定)
- オームの法則V=IR・直列(R合計)vs 並列(1/R合計)
エビングハウス忘却曲線に基づく復習
学んだ内容を長期記憶に定着させるには、間隔を空けて繰り返し復習しましょう。
翌日
3日後
1週間後
1か月後